2022.09.23

経営者魂

経営者魂 ㈱ミヤコヤ

「経営者魂」

㈱ミヤコヤ

「どんな時も目の前の人に喜んでもらう  人と人とのつながりを大切にした経営」

 

㈱ミヤコヤ 代表取締役 高橋雅人

 

十日町市は新潟県の南部 中越地方の長野県よりに位置し、人口約51,000人で高齢化率も

進み、典型的な地方の小都市であり、全国でも有数の豪雪地帯として有名で、令和元年には

雪国文化やストーリーが日本遺産に選ばれ、縄文時代の土器として日本で唯一国宝に認定

されている「火焔型土器」の出土地としても知られており、また着物産業が発達し全国を販路

に飛び回った業界関係者のおかげで、全国の様々な情報や風土が持ち込まれ、着物文化、教育

文化、食文化といった〇〇文化と言われるものが充実し、十日町市の産業や経済を牽引して

くれました。さらに魚沼産特Aコシヒカリ、へぎそばも有名で、里山としての美しさを活用

しながら3年に一度開催される「大地の芸術祭 アート トリエンナーレ」は全世界から注目

され、日本で初めての「雪まつり」発祥の地として 地域環境を活かした取り組みを数多く

行っている地域でもあります。

そんな十日町で昭和6年より90年にわたり事業展開している㈱ミヤコヤの若干35才の高橋

雅人社長にお話を伺ってきました。

 

ミヤコヤは初代高橋兵吉が十日町市の中心市街地にレコード・カメラ・時計・メガネ等を

扱う店として創業し、二代目高橋康之が引継ぎ、高橋社長の父 俊之が昭和58年に入社後

取り扱い品目の絞り込みや郊外型ショッピングセンターへの出店を行い、高橋雅人社長は

平成23年に十日町に戻り、令和元年に同一ショッピングセンター内に2店舗あったメガネ

専門店と宝飾/時計専門店の移転統合を実施した際に実質的な陣頭指揮をとり、完成させた

後34才の時に4代目の社長に就任し現在に至っています。

ミヤコヤ妻有SC店 メガネ/補聴器部の外観

 

ミヤコヤの店舗はイオンやホームセンター等を核店舗とした、独立店舗の集合がコの字型

にアーケードでつながり、中央の駐車場を共有する形で、総店舗面積30,000㎡のSC内に

90坪の店舗を構え、その内メガネ部門が約50坪を占め、駐車台数は1,100台、市内では一番

の規模と業種揃いの商機施設となっており、商圏人口は隣町の津南町を含んだ60,000人を

設定し、主な取り扱いブランドとしては999,9、オークリー、ジャポニスム、BJクラシック、

ラインアート、タレックス等があり、単品フレーム700本、セットメガネ500本、サングラス

200本と、こだわりの商品も多く大変充実しており、人口減少によるマーケットボリュームの

減少を付加価値のある商品を取り扱うことにより商圏以外から取り込むという取組みを12年

前より戦略的に行っており、その成果がようやく現れ、総客数の15%が商圏以外からのお客様

となり、ブランドの指名買い等も多く商品の鮮度には最新の注意を払っているとのことで、

お客様の年代は55才以上が全体の50%を占め、45才以上の方で2/3となり、男女比は55:45

で男性が多いという一般的な専門店と多少異なる構成となっているそうです。

 

ミヤコヤのスタッフは宝飾時計部門を含め総勢10名で、全員が店頭に立ち男性5女性5名

の構成で、メガネ部門の対応ができるスタッフが7名おり、忙しい時は宝飾時計部のスタッフ

も応援に回る体制が整っており、店内にはアコモレフやビジオフィース2等の最新機器や、

乱視付のテストンズ等の設備も充実して、業界関係者からの評価も高いのもうなずけるお店

でした。さらに宝飾/時計部門とは別々の入口となっていても、店内奥でつながり、自由に

行き来でき、雰囲気の異なる店舗同士で相乗効果を期待できる作りとなっており、大変広く

ゆったりとした店づくりでした。

ラインアートやスーパーブランドのコーナー

アコモレフや各種テストレンズのコーナー

 

高橋社長は3代目社長高橋俊之の長男とした1986年1月生まれで、高校まで十日町で過ごし、

群馬県の高崎経済大学に進学し、自動車部というモータースポーツを行う部活に所属。

多くのバイトを掛け持ちし、授業に行かな過ぎたことから4年生の一年間にフルタイムで

授業を受け何とか卒業するという強者で、卒業後㈱ミヤコヤに入社し、同時に縁があって群馬

県安中市のシティメガネ城田に出向という形でメガネの修行をしながら、メガネという仕事

の楽しさと奥深さをしっかりと叩き込まれ、さらに東京眼鏡専門学校のスクーリングにも

通い認定眼鏡士の資格を取得し、3年後に十日町に帰りミヤコヤでは補聴器もしっかりできる

ようにと、テクノエイド協会の認定補聴器技能者の資格も取得し、営業だけでなく各種の企画

や研修、SNSを使った情報発信などを行い、令和元年10月から社長としての責任も増え、

とにかく多忙な毎日を送っていました。

 

高橋社長にとって影響を受けた出来事として、今迄ターニングポイントとなった出来事

はいくつもあったが、一番衝撃的だったのは体操部に所属していた高校2年生の3月に

練習中に大けがをし、団体の中心メンバーだったにもかかわらず、最後の大会直前での大けが

のために大会に出場することができず、申し訳ない気持ちでいっぱいのところ、先生からの

提案でマネージャーとして専念することを決意し、サポート役に徹しながらメンバーの

手助けができたことは、精神的にも大きく成長させてくれた転機となったそうです。

 

日々前向きに取り組んでいる高橋社長の好きな言葉は多くの書籍やプライム21のセミナー

講師の言葉等、影響を受けた言葉は沢山あるが、なんと言ってもウォルト・ディズニーの

「夢見ることができれば、それは実現できる」という言葉が好きな言葉で、実現のためには

決してあきらめない、やり続けること、これができるかどうかがカギと意識しているとのこと

でした。

 

 

Kidsコーナーや999,9のコーナー

 

現在取り組んでいることで徹していることは、仕事や実生活では多くの人を喜ばせる

というより、目の前の人に喜んでもらえるように取り組んでいるとのことで、時間はかかって

も、目の前の喜んでいただいた一人一人がいつか100人200人と増えていけば、将来に向けて

地盤を固めることができると信じており、また、入りにくいと言われる業種にあって、スタッ

フからいろいろな意見を吸い上げて、少しでもわかりやすく、少しでも楽しめる、そんな

お店づくりを意識して毎日考えているそうです。そしてミヤコヤとしての将来の在り方とし

て、お客様に限らず、スタッフ、取引先など全ての関わる人たちと少しでも深い付き合いが

できるよう取り組んでいるそうで、多店舗展開する大きな会社を目指すより、小さくても

何が起きても動じない、地域にとってなくてはならない必要な会社にできるよう努力して

いきたいと力強くお話されていたことが大変印象的でした。

 

毎日を忙しくしている高橋社長にとってのリフレッシュタイムは、大学時代に好きに

なったカクテルを自宅で家族や友人と楽しんだり、昼休みに鉛筆の芯を削る鉛筆彫刻という

ものをしていて、趣味が高じて個展を開いたり、各種の取材やテレビ出演したりと地域でも

話題になっており、入りにくい業種のお店が少しでも入りやすくなればと店内にも作品が

いくつも飾ってあって、実際信じられないような細かな彫刻にビックリしました。他に、

読書や映画も好きでスキマ時間を見つけては、その時にやりたいことをやっているそうです。

 

最後プライム21について、ミヤコヤは比較的店舗改装の頻度が早く、その都度プライム

21の中ではモデル店的に扱われますが、時代の変化に合わせる第一歩として対外的にも

そして対内的にも切り替わるキッカケづくりとマンネリ化から脱却という意味から、店舗

改装は自店にとっても大変価値のあることと捉えているそうで、またプライム21の取組みを

見ると、ただ会員を増やせば良いというものではないと思いますが、メンバーが増えたら

おもしろいかなと思っていて、いろいろな経験をされている方々から貴重な本音のお話を

聞けるのもプライム21の魅力の一つかと思うので、一人でも新しい方から入会してもらえ

たら嬉しいです。そして「できることを自分で探し、動けば何かがおこり、諦めなければ何

とかなる!」こんな言葉で締めくくっていただきました。

 

ミヤコヤさんの益々のご発展、そして高橋社長のさらなるご活躍を心より期待しています。

「ありがとうございました。」

取材:2021年3月

(全て敬称略)

 

サングラスーコーナー

 

【お店情報】

□会社名 株式会社 ミヤコヤ

□所在地 〒948-0056 新潟県十日町市高田町6丁目 妻有ショッピングセンター内

□Tel 025-752-0177

□Fax 025-752-0178

□URL www.megane3858.com

□代表者 代表取締役 高橋雅人

□駐車台数 1,100台

□営業時間 AM10:00~PM7:00

□定休日 大晦日/元旦のみ休業

□スタッフ数 10名

□主な取り扱いブランド

999,9・オークリー・ジャポ二スム・BJクラシック・ラインアート・ポラリス・

Sプロローグ・カムロ・アキット・ルディプロジェクト・リドル・タレックス